挿入歌　ピアソラ、武満徹、寺山修司、井上陽水、ブレル、安部公房、バルバラ、クルト、ヴァイル、中島みゆき、ファーレ、爆一人、そして、黒い鷲

ものがたり
時代の寵児として、もてはやされていた新進デザイナーK。
そんなKが、ある日、忽然とすべての人の前から、姿を消した。
飛び抜けた才能ゆえに、某国に拉致されたとか、付き合っていた女性から、無理心中を強いられたとか、おもい不治の病に罹り、人知れず身を隠したとか噂には事欠きませんでした。
しばらくは、Kの噂で持ちきりだったが、Kのことがすっかり忘れ去られた頃、一通の封書が、ある場所へと届いた。地の果てより「夢のきれぎれ」そんな意味ありげな書き出しで始まる手紙。
Kが、何ゆえに　何を思い　誰を思い　したためたのか？
いくつかの脈絡のない物語と、言う葉で綴られていた手紙。
手紙の封を切ったその瞬間、あたり一面に　最果ての砂漠の匂ひが　漂ったと云う・・・